抄録
高温水素分離膜としての応用が期待されているアモルファスシリカは、高温水蒸気中で透過性能が大幅に低下する。劣化抑制のため種々の異種金属を添加すると耐水蒸気性が向上した報告例があるが、添加効果の材料的な解析はなされていない。
本研究では、モル比がSi/M = 4/1またはSi/M = 2/1となるように化学溶液プロセスで異種金属を添加し、600℃焼成して金属添加アモルファスシリカを合成した。得られた材料は、FT-IRやラマン分光法で、化学構造やアモルファスシリカネットワーク構造を解析した。当日の発表では、添加した金属の種類とアモルファスネットワーク構造の関係について詳しく調べた結果を報告する。