抄録
我々は、GdBa2Cu3O7-δ(Gd-123)セラミックス線材に、室温である値以上の電圧を印加すると、線材の一部分が赤熱する現象を見出し、これをホットスポット現象と名付けた。ホットスポット発生後に線材を流れる電流は、周囲の酸素分圧の増加に伴い増加する。このことから、この線材は酸素センサとしての応用が期待できる。本研究ではGd2BaCuO5(Gd-211)の芯を有するGd-123線材を作製し、ホットスポット現象を利用した酸素センサの応答時間を評価した。Gd-211の芯を有するGd-123線材はGd-123単相線材、Gd-211を分散させたGd-123線材と比較して低酸素分圧下では応答時間が短いことが分かった。