抄録
酸化物イオン導電体、ランタンシリケート(La9.33+xSi6O26+1.5x, LSO)[1]は導電性の温度依存性が低いという特長をもち、中温作動可能な固体酸化物形燃料電池(SOFC)としての実用化が期待される。これまでに、微量のカチオンドープを行うことでイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を上回るイオン導電性を示すこと、既存の高イオン導電体と比較しても遜色ない導電性を示すことが明らかとなっている。本研究では、更なる導電率向上と導電機構解明を目指してLSOへの種々の元素置換による電気特性への影響を調べた。