抄録
低温作動、高効率なセラミックリアクターは、発電、水素製造、排ガス浄化など様々な用途に利用でき、現在われわれが直面している環境・エネルギー問題を解決する有望な反応装置となりうる。セラミックリアクターの実用化には、低温でも高活性な材料・部材の開発、そして、革新的形状のセル製造・集積化技術の開発が必須である。当社では、材料・部材の開発の中で、集電体材料としてSrドープLaCoO3に熱膨張係数調整用のCeO2を添加したLSC-CeO2集電体の開発を実施した。CeO2の添加量により熱膨張係数の調整が可能であり、微細構造の制御により高い伝導率を維持した集電体を作製することができた。当日は、微細構造とガス透過係数との関係、LSC-CeO2熱処理温度と導電率との関係などについても詳細に報告する。