日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 1D29
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多孔質炭素のミクロ孔比表面積と水素吸蔵特性の関係
高畑 智一*戸田 育民大塩 茂夫赤坂 大樹姫野 修司田中 好久國府 俊則齋藤 秀俊
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抄録
多孔質炭素の水素吸蔵能はミクロ孔に支配される。本研究では炭素材料をKOH賦活してミクロ孔を増やし、水素吸蔵能の向上を試みた。ミクロ孔比表面積はKOH添加量の増加と共に増大し、最大2060 m2/gに達した。X線回折法とラマン散乱分光法は黒鉛構造の規則性低下を示唆した。298Kにおける水素吸蔵量はミクロ孔比表面積に従い0.33-0.60 wt.%とわずかに増大する程度だが、77Kにおけるそれはミクロ孔比表面積の高い試料で大きく増大し4.03 wt.%に達した。以上より、規則性低下により黒鉛層間にスリット型ミクロ孔が発達し、水素の毛管凝縮が促進され吸蔵能が向上することが示唆された。
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©  日本セラミックス協会 2009
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