抄録
IR照射での熱処理によるCuO添加ガラスの結晶化を目的とする。現在の研究では、熱処理によってCaBBATガラスに選択的にチタニアを結晶化させることができる。しかし、熱処理によってガラス内部に析出する結晶の光散乱などによって透明性が失われる。そこで、触媒能と透明性の両立を試みるために、CuOのIR吸収からの非輻射緩和の熱によって表面のみを結晶化させることを目指した。その結果、IR熱処理によって透明なチタニアナノ結晶化ガラスが得られた。これは、CuO添加の影響によるガラス表面と内部との温度差に由来するものである。