日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 2P080
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金属ガラスの生体活性化: Ti基金属ガラス上へのチタネイトナノメッシュ作製
*杉山 直大伊藤 梨江子松下 伸広王 新敏吉村 昌弘井上 明久
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抄録
Ti基金属ガラスは低ヤング率、高弾性限界などの優れた機械的特性を有し、インプラント材料として適している。Ti基金属ガラスとしてTi-Ni-Be, Ti-Cu-Ni-Co, Ti-Cu-Ni-Zr等が開発されており、ガラス系性能を付与するためNiやBe元素が用いられるが、これらの元素は人体にアレルギーや癌を引き起こす毒性元素であるために、金属ガラスの生体材料応用は制限されてきた。この様な中で、毒性元素を用いない金属ガラスとして近年Ti-Zr-Cu-PdやTi-Zr-Cu-Pd-Caが開発され、生体材料応用の道が開かれた。しかしこれらの金属ガラスは生体不活性であるために体内で骨の主成分であるアパタイトが表面に誘導できず、何らかの方法で金属ガラス表面の生体活性化をはかり、アパタイトの誘導を可能にすることが望まれている。しかし金属ガラスには高い耐食性ととともに380oC以上での結晶化により機械的特性が劣化するという特徴があるなど、その表面改質の方法が極度に制約されるために、金属ガラス表面の生体活性化に成功した報告はこれまでに無い。  本発表では「金属ガラスの生体活性化」とそれを実現するために用いた成長積層膜法: Growing Integration Layer [GIL] Methodについて報告する。
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©  日本セラミックス協会 2009
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