抄録
ポリビニルピロリドンを含有する水溶性シリカコロイドをコーティング液としディップコーティングによって、Si(100)基板上にコロイダルシリカゲル膜を作製した。ゲル膜を種々の温度で10 min焼成した。1100℃以上の温度で焼成した薄膜は、コーティング液中のPVP量にかかわらず、シリカガラスとほぼ等しい屈折率を有した。ただし、1100℃以下の温度で焼成した薄膜の屈折率と焼成温度の関係は複雑であった。1200℃で焼成した薄膜の鉛筆硬度は、コーティング液中のPVP量にかかわらず、9H以上であった。