抄録
集光フェムト秒レーザーパルスを石英ガラス内部に照射すると、レーザー光と焦点近傍で発生するバルクプラズマ電子との相互作用によってナノ周期構造が自己組織的に形成される。周期的な酸素欠陥からなるナノ周期構造の形成方向は、照射レーザー光の偏光方向に依存する。偏光方向を直交させ、かつ光学遅延させたフェムト秒レーザーのダブルパルスを同軸照射することによって、形成されるナノ周期構造の方向を観測し、超高速での構造制御が可能であることを見出したので報告する。当日は、このような等方材料内部で誘起される異方性現象の偏光依存4次元光メモリへの応用、非相反性についても報告する。