抄録
セラミックス/炭素の複合セラミックスは、導電性などの機能性付与を目的として様々な手法により作製されている。我々はこれまでに、ゲルキャスティング法によるアルミナ成形体を還元雰囲気下で焼成することにより、系中の高分子を炭素化し導電パスとすることで、10-1 Ω・cm程度の抵抗率を示すアルミナ/炭素複合材料の開発を行ってきた1)。本手法では、成形過程において系中に生成されるポリマーを前駆体とするため、特殊な分散工程を必要とせず、均質な導電性を持った複合セラミックスが得られる事が特徴である。今回は、セラミックスマトリクスにシリカを用いた場合の複合材料の作製とその特性について検討を行った