抄録
酸化タングステン(WO3)はフォトクロミック現象を示すことから、表示素子などへの応用が進められている。通電加熱法により基板上に作製したWO3膜には、場所によって球状や八面体の粒子が存在していた。粒子の形態やサイズが異なれば、粒子から発現する機能性にも違いが出ることが予想される。線材-基板間距離を1.0 cmから2.0 cmとすることで球状粒子が存在する領域が広がることがわかった。しかし、線材-基板間距離を2.0 cmよりも大きくすると球状および八面体粒子が混在している部分が多くなった。印加電圧3.0 Vにおいては、線材-基板間距離を2.0 cm以下とすることで、球状粒子と八面体粒子を区別して捕集できることがわかった。