抄録
ペロブスカイト固溶系(Ba1-xCax)(Sc1/2Nb1/2)O3セラミックスについて、1700℃で焼結した試料を1350℃で96hの熱処理を行い、生成相、微構造、マイクロ波誘電性の変化を調べた。調合組成x=0.7の試料について次の変化を見出した。熱処理によりx~0.2とx~1.0に相当する相の生成がX線回折測定によって判明した。これに対応するように反射電子像ではコントラストが極端に異なる、還元すれば組成が極端に異なる二つの相の存在が確認された。熱処理によって比誘電率は47.01から38.76に減少し、Qfは5.933THzから6.148THzに増加した。