日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 1K04
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糖修飾リン酸カルシウムと熱可塑性樹脂との複合化による新規骨止血剤の調製と諸性質
*三村 時生梅田 智広武者 芳朗幸田 清一郎板谷 清司
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抄録
本研究では,ゲル状で接着作用と止血作用を有するエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドのランダム共重合体(EPO)と,リン酸化オリゴ糖カルシウム(POs-Ca)を水熱処理して得た糖修飾アパタイトとを複合化し,優れた生体親和性を有する骨止血剤の作製条件を検討した。作製したアパタイト‐EPO複合体(糖修飾アパタイト/EPO = 0.20(質量比))の諸性質を調べたところ,稠度は15.9 mm,疑似血液に対する止血時間は6 h,さらに多孔質水酸アパタイト焼結体(気孔率:70%)との接着強度は53.8 Nとなった。これらの結果から,アパタイト-EPO複合体は十分な止血効果を示すとともに,骨止血剤として使用する際の操作性にも優れていることが分かった。
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©  日本セラミックス協会 2011
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