抄録
リン酸カルシウム系セメントはペースト状で患部に注入できることから、低侵襲治療を可能にする人工骨として注目されている。我々はこれまでにイノシトールリン酸(IP6)のキレート能を利用して、水酸アパタイト(HAp)単一相やリン酸三カルシウム(TCP)単一相、HAp/TCP二相などからなる種々のリン酸カルシウムセメントの創製に成功している。本研究では、これらのセメントの生体吸収性をin vitro系で評価するため、各200 cm3の酢酸バッファー(pH=5.5)およびトリスバッファー(pH=7.3)中にセメント試料片を浸漬させ、カルシウムイオン電極によって連続的にカルシウムイオン濃度を測定し、その溶解性について比較検討した。