抄録
原子力発電所から廃棄される使用済核燃料には、高レベル放射性廃棄物が含まれているため、ガラス固化体として地下埋設するよう法律で規定されている。ガラス固化体としてはホウケイ酸塩ガラスが注目され、構造についての詳細な解析がいまだ不十分であるとして研究が進められている。そこで分子動力学法を用いて、1価~3価の各陽イオンを含む、ホウケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラスについての構造解析を行ってきた。本研究では、1価の陽イオンNa+と2価の陽イオンCa2+を含むCaO-Na2O-BO1.5系ガラスについての構造解析の結果を報告する。