抄録
現在、不揮発性メモリーや圧電デバイスにはPbTiO3-PbZrO3(PZT)系に代表される鉛系材料が用いられているが、鉛は人体および環境に有害であることから鉛フリーの材料の開発が望まれている。ニオブ酸カリウムナトリウム(K0.5Na0.5NbO3: KNN)は、高いキュリー温度(TC~400℃)を持ち、比較的良好な強誘電・圧電特性を示すことから、非鉛強誘電体として期待されている。しかし、熱処理時に高い蒸気圧を持つカリウムが揮発して、これにより生成するカリウム空孔などの格子欠陥が特性に悪影響を及ぼすことが問題になっている。本研究は高温での欠陥生成反応を抑制するため、高圧酸素下においてKNN単結晶を育成し、その強誘電・圧電特性評価を行った。