日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 1B22
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液相析出法による金属酸化物析出過程におけるフッ素消費剤の寄与
*水畑 穣生田 紘隆森 裕輝
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抄録
金属酸化物薄膜の合成を目的とする液相析出法においては、加水分解平衡反応については、フッ素錯体および酸塩基平衡が関与するため、薄膜合成においてはフッ素錯体およびpH条件の最適化が重要である。この平衡反応を進行させるため、フッ素消費剤を添加し、安定なフッ素錯体の形成を行う。フッ素消費反応においては一般にその化学種のフッ化物錯体の安定度定数が高いH3BO3やAlが用いられる。BやAlは反応に必要な化学種であるものの、最終目的物に対しては不純物であり、さらに廃液の排出において適切な処理を伴うこともあるため、出来る限り低減することが望ましい。比較的フッ素錯体の安定度定数の高い金属イオンを用いることによって、加水分解反応が進行し、さらに異種金属イオンが酸化物中に取り込まれることによって、複合酸化物や複水酸化物が合成できることが見いだされてきた。ここでは、ホウ素を用いず、金属フッ化物錯体の平衡反応を進行させ、Ti-Fe系等の複合酸化物を合成する方法について報告する。
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©  日本セラミックス協会 2011
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