抄録
PbTiO3エピタキシャル膜のドメイン構造は膜厚に依存し、1000nm以上の膜厚では歪みのない特有のドメイン構造を有することが知られている。本研究では、この残留歪み緩和機構を理解するために、PbTiO3厚膜の組織を透過型電子顕微鏡により解析した。その結果、厚膜では薄膜に比較して多数の積層欠陥が観察され、それらの積層欠陥は(001)面に平行であった。積層欠陥の形成は歪みエネルギーの解放につながると考えられるため、この積層欠陥形成がPbTiO3厚膜における残留歪み緩和に寄与しているものと考えられる。