日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 2K07
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カルボン酸共存下におけるα-リン酸三カルシウムの転化反応
*山本 貴之横井 太史金 日龍菊田 浩一大槻 主税
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抄録
α-リン酸三カルシウム(α-TCP)はリン酸カルシウムペースト(CPC)の主成分として用いられている。本研究ではCPCの液体成分に含まれているコハク酸の分子構造に着目し、類似した分子構造を持つグルタミン酸、フマル酸およびマレイン酸を共存させ、カルボン酸の分子構造および濃度がα-TCPの転化反応に及ぼす影響を調べた。その結果、転化反応速度はカルボン酸の種類に依存せず10mMまでは上昇し、それ以上では低下することが分かった。この原因は10mMまではカルボン酸がカルシウムイオンをキレートし、α-TCPの溶解を促進したためであると考えられる。一方、それ以上ではキレートによってHApの析出に有効なカルシウム濃度が低下したためであると考えられる。
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©  日本セラミックス協会 2011
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