抄録
社会の高齢化が進行する中、骨欠損の症例に対する治療技術の発展が求められており、患者の生活の質(QOL)の観点から、高機能な人工骨材料の開発が求められている。近年、炭酸含有水酸アパタイト(CHA)は組成が天然骨に近く、高い骨再生能力をもつ可能性から、従来用いられる水酸アパタイト(HA)に代わる材料として注目されている。本研究では、異なる結晶構造をもつカルサイトとアラゴナイトからCHAを水熱合成し、その物性に与える影響を調査した。得られたCHAの炭酸含有量の定量や結晶性の評価を通じ、CHAの人工骨材料への応用を見据えた基礎知見の充実を目指した。