抄録
化学強化(イオン交換)ガラスは表面圧縮応力の為、高い曲げ強度を持つ。一般的に、表面圧縮応力はクラック発生を抑制し、脆さは改善すると考えられている。イオン交換されたガラスのクラック発生挙動を評価するため、ビッカース圧子インデンテーションによるクラック発生荷重とインデンテーション後の残留応力を評価した。フロート法により製造されたソーダライムガラスを硝酸カリウム、硝酸ナトリウムの混合塩の中に浸漬し、イオン交換処理を行った。硝酸カリウム濃度を100%、90%、70%と変え、それぞれ425℃、20時間処理されたものを未強化のガラスと比較した。結果、化学強化ガラスは未強化ガラスと比較してクラックが発生やすい場合があることがわかった。これは、イオン交換処理された表面層は硬く、脆くなり、インデンテーション時の残留応力が大きくなるためだと考えられる。