抄録
本研究では錯体重合法および共沈法による準安定相六方晶REFeO3の合成について検討した。その結果、いずれの合成法においてもイオン半径が小さい希土類元素では六方晶REFeO3が得られ、イオン半径が大きい希土類元素では斜方晶REFeO3が得られた。また、希土類元素のイオン半径が小さくなるにつれてREFeO3の結晶化温度が高くなる傾向が認められた。この結果から、イオン半径が小さい希土類元素でのみ六方晶が得られる理由は、六方晶構造がイオン半径の小さい希土類元素で安定なのではなく、斜方晶構造がイオン半径の小さい希土類元素で不安定になるためであると考えられる。