抄録
2種の成長機構、オストワルド成長(Ostwald ripening) と配向吸着成長(oriented attachment)、が制御されたセリア(CeO2-X)ナノキューブのオレート錯体水熱合成法について報告する。Ce3+塩を合成に用いた場合、配向吸着は活性化され(002)面を表面に持つ8nm程度のセリアナノキューブが生成する。一方、Ce4+塩を用いた場合、配向吸着は全く起きず、オストワルト成長により5nm程度のナノキューブが生成する。XPS・FT-IR解析により、Ce3+を用いて合成した場合、ナノキューブ表面には三価セリウムイオンが多く存在していることが明らかとなり、表面Ce3+層がナノキューブの表面エネルギーを増大させた結果、配向吸着成長を活性化させたと考えられる。