抄録
強磁性的挙動を示す非晶質EuTiO3およびEu2TiO4薄膜に対して、EuのM4,5端とL2,3端のX線磁気円二色性(XMCD)測定を行った。非晶質Eu2TiO4薄膜のEuのM5端とL3端のXMCD強度は温度が低下するとキュリー点付近で急激に増大した。10 KでのXMCD強度の外部磁場依存性は強磁性的挙動を示した。これらの結果は超伝導量子干渉計による磁化測定の結果とよい一致を示した。非晶質EuTiO3薄膜においても、EuのL3端のXMCD強度の温度依存性と外部磁場依存性は磁化測定の結果とよく一致した。以上の結果より、非晶質EuO–TiO2系薄膜の磁性の起源はEuの4f電子であり、強磁性の発現には4f-5d交換相互作用が重要な役割を果たすことが実験的に明らかになった。