抄録
ペロブスカイト型酸化物LaMO3(M=Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu)は固体酸化物形燃料電池の空気極や触媒、そしてガスセンサーとして応用が期待されている。LaMO3のM=イオンの3d軌道と酸素イオンの 2p軌道が形成する共有結合が熱膨張や電子伝導度と相関があると推定されている。M-O結合間の最小電子密度は共有結合性の目安になると考えられるがLaMO3のM-O結合間の最小価電子密度は詳しく研究されていない。本研究では密度汎関数理論(DFT)によりM-O結合間の最小電子密度分布と構造の相関を研究した。