抄録
本報告では,これら金属イオンの価数による焼結性の違いに着目し,金属イオンを単独固溶させたβ-TCPの焼成条件の違いによる焼結特性を検討し,それらの粉末を二相混合して焼結することで微構造を制御した複合焼結体の作製を検討した. マグネシウムイオンを固溶したMg-TCPは粒成長が起こり,金属イオンを固溶していないβ-TCPに比べてち密化しにくく,そのまま焼結が進行するため,開気孔率と閉気孔率の変化が中期段階で止まり,マクロ孔が多くなったと考えられる.イットリウムイオンを固溶したY-TCPは粒成長が起こりにくく,焼結初期で生じた大きな気孔がそのままの状態で変化しないことから,多孔質な構造となった. 24h以降も焼結は進行し,開気孔は減少して閉気孔が増加した.Mg-TCPとY-TCPとの二相成分の複合焼結体については当日報告する.