抄録
水熱反応は溶解析出反応であることから,溶媒に塩基性塩を添加することで出発原料の溶解性およびハイドロガーネットに対する過飽和度を制御することが期待できる.本研究では水酸化ナトリウムの存在がハイドロガーネットの生成に与える影響を検討するため,異なる濃度の水酸化ナトリウム水溶液を溶媒としてハイドロガーネットの水熱合成をおこなった.得られたハイドロガーネットは異なるシリコン置換量を有することが明らかとなった.また,水酸化ナトリウムの添加量によりハイドロガーネットのシリコン置換量がコントロールできる可能性が示唆された.