抄録
雲母は高絶縁性や耐熱性を有し、絶縁材料やガラス繊維への複合材料等に利用されている。しかし、薄膜化の研究はほとんど行われていない。そこで本研究では、雲母を利用した新規電子デバイス材料開発の可能性に向けて、PLD法による雲母薄膜作製の可能性を検討した。その結果、薄膜作製後に真空アニールすると、黒雲母のc軸配向由来と考えられるピークがXRDにより観測された。また、ラマン分光測定より、八面体シートを形成する陽イオンの並進運動、四面体シートを形成するSi-Ob-Siボンドの振動、Si-Onbの伸縮モード、OHの伸縮モードをそれぞれ確認した。以上から、黒雲母薄膜の合成に成功していると考えられる。