日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2011年年会講演予稿集
セッションID: 2P186
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ボールミルを用いる物理的混合による新規 RE-Sr-Fe(RE=希土類元素)多核錯体の合成
*菅 智也青野 宏通定岡 芳彦栗原 正人坂本 政臣
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抄録
 我々はこれまでにRE[FeIII(CN)6]・nH2O(REは希土類元素)多核錯体を合成し, その熱分解生成物がきわめて均質性の優れたREFeO3ペロブスカイト型酸化物となることについて報告してきた。しかし, Srなどの2価の金属元素をREに部分置換したという報告はない。そこで, 新規 (NH4)2Sr[FeII(CN)6]・nH2O 多核錯体を合成し, 化学的にRE-Sr-Fe錯体を作製することについて検討を行ってきている。さらに検討を行ったところ, この錯体はRE[FeIII(CN)6]・nH2O 多核錯体と物理的にボールミル混合・粉砕することにより結晶構造の異なる RE-Sr-Fe 系多核錯体の単相が得られることを発見した。これまで, 複雑な分子構造をもつ多核錯体を反応させるということは報告されておらず本研究ではこの合成方法について報告する。 この物理的混合•粉砕を用いる方法ではボールミルポッド内で反応させるため狙った化学量論比の錯体を作ることが可能となり, 新しい多核錯体の合成法として期待できる。
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©  日本セラミックス協会 2011
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