抄録
Bi2O3-ZnO-B2O3系ガラスは高いガラス形成能をもち、析出するBi2ZnB2O7(BZB)結晶は高い非線形光学定数を有していることから、本研究では優れた非線形光学特性を持つ結晶化ガラスの作製条件を探索した。ガラスの基礎物性、結晶化挙動および結晶化ガラスの非線形光学特性を調査し、析出形態制御による高機能化へ展開させることを目的とした。
変形が少ない430℃で48 hの熱処理を行い、表面を約20 μm研磨することにより表面が平滑で目的結晶相のみが析出した結晶化ガラスを作製した。Makerフリンジ法による非線形光学特性の評価を行った結果、標準試料のy-cut 石英の約0.7倍の第2高調波を観測した。