抄録
イットリア安定化ジルコニアセラミックス(YSZ)の低温劣化現象は、水分子の表面への吸着が原因であると理解されている。分極処理による低温劣化の抑制を期待し、本研究では分極処理による水の濡れ性の制御を検討した。3 mol%YSZ粉を用い円柱状の焼結体(直径10mm、1mm厚)を作製した。分極は、焼結体を白金板で挟み、200℃に保持し30分間直流電圧を印加することで行った。印加電圧は、2~1000 V(20~10 kV/cm)変化させた。1000 V印加した焼結体の表面では接触角が低下し、濡れ性の向上を示した。また、表面電荷の正負によって接触角に優位な差は見られなかった。