日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2011年年会講演予稿集
セッションID: 3M09
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Ca3(Co,M)4O9+delta型複合酸化物 (M;Al,Cu,Ni,Fe,Mn) の作製と熱電特性
*櫻井 はるか坂井 舞子伊藤 滋藤本 憲次郎
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抄録
本研究では我々が開発・運用しているコンビナトリアルシステムを用いてCa3Co4O9+δ系多元素置換体を作製し新規熱電候補材料を見出すことを最終目標とし、Coサイトの一部を Fe,Mn,Al,NiおよびCuで置換した一元素置換によるライブラリーを作製し、その候補元素を見出すことにした。手法には静電噴霧堆積法を用いた。Fe置換試料ではx=0.22まで層状構造単一相を示した。当該系は既報においてx≦0.2の固溶領域を示すことを報告しているが、本手法は液相プロセスに基づいているため、ほかの置換体に関しても固溶領域の拡大が期待できる。なお、Ni置換体ではx=0.16、Mn置換体ではx=0.17、Cu置換体では仕込み値x=0.1まで、Al置換体では仕込み値x<0.7までCa9Co12O28の単一相であることを確認できた。また熱電特性に関して、本研究において「低い電気抵抗率」、 「ゼーベック係数S[V/K]が150以上」を指標としたところ、Cu、AlおよびFe置換体(0≤x≈2)が無置換体より望ましい値を示した。
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©  日本セラミックス協会 2011
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