抄録
近年注目されている高出力電磁波照射による効率的な合成プロセスの実現には,電磁波特有の交流周波数におけるマイクロスコピックな吸収挙動を理解することが必要不可欠である.電磁波吸収特性は一般に誘電体の誘電損失により決定する.誘電損失は, 双極子分極やイオン分極,電子分極といった各分極種の損失項の総和として記述される.本研究では,代表的な高速酸化物イオン伝導体であるイットリア安定化ジルコニアおよびイッテルビア安定化ジルコニアにおいて,低周波から光領域までの広帯域誘電スペクトル測定を行い,各分極種由来の損失項とミリ波吸収挙動との相関を定量的に議論した.