抄録
層状構造を有するイオン伝導体薄膜は、一般的に厚さ方向のイオン伝導性が非常に低いが、ナノシート積層体が有する積層欠陥を利用することで厚さ方向のイオン伝導性の向上が期待できる。本研究では、ナノシート積層薄膜の厚さ方向にイオン伝導性を発現させる微細構造制御指針を得るため、電気泳動法で得られるナノシート積層薄膜のイオン伝導特性の評価を行った。ナノシートには、層剥離が容易で、高いNaイオン導電率が報告されているモンモリロナイトを用いた。交流インピーダンス測定から求めた厚さ方向のイオン導電率は10-9 S cm-1オーダーとなった。小さいナノシートから得た積層薄膜で比較的高いイオン導電率が得られたことから、配向性の制御で導電率が向上する可能性を見出した。