抄録
シリカガラスの失透で生じる結晶相の変化と,失透抑制効果との関連性について考察した.表面を研磨したシリカガラス基板上に秤量したNaCl結晶粒を一粒置き,電気炉で800~1100oCの条件で熱処理を行った.サンプルには,Clの有無と OH濃度が異なるシリカガラス基板(20×20×1 mm)用いた.Fig. 1は,1100℃,2時間で熱処理して失透させたシリカガラス(ED-B: Cl 無, ED-C : Cl含有,東ソー製)のXRD測定結果である.塩素を含まないシリカガラス(ED-B)では,トリディマイトのみが成長しているのに対して,塩素を含有したシリカガラス(ED-C)では、結晶成長はクリストバライトが主となり,トリディマイトの成長が抑制されていることがわかった.