抄録
本研究は、珪藻土れんがの品質安定化と排煙中の亜硫酸ガスの低減を目的に、珪藻土に様々なカルシウム源を添加した。結果、焼成時に添加したカルシウム源と珪藻土に含まれている硫黄分が反応し、大きさ50μm程度の硬石膏の粒子が析出後、骨材となることで1000℃での収縮が抑制され、れんがの物性である再加熱収縮率が2%以下になることがわかった。また亜硫酸ガスの発生域は450~500℃付近であり、460℃で分解する水酸化カルシウムとの反応性が高く、5%の添加量で脱硫率が50%以上と効果が大きいことがわかった。