抄録
押出成形法で用いられる人工練土では,粉体にメチルセルロースを含む分散媒を混合して可塑性を発現させる.可塑性の発現機構に関する研究では,レオロジー測定や押出し試験が行われてきた.我々は,独自観察手法を開発して,練土内の粒子運動を直接観察することで,その可塑性発現機構解明を試みてきた.可塑性をもつ練土中では,せん断応力印加中に,粒子が周囲の粒子と相互作用しつつ運動する様子が観察された.本研究では,可塑性発現機構解明を目的として,せん断応力印加中のレオロジー変化と内部構造との関係について検討した.