抄録
無機層状化合物はイオン交換反応、酸塩基反応や酸化還元
反応を駆動力として層間にゲスト分子を導入する、インターカレー
ション反応が進行することが知られている。中でも、固体酸であ
るH 型層状酸化物への有機塩基のインターカレーションは酸-塩
基反応を利用した無機-有機ハイブリッド合成の代表例である。
このように無機層状化合物をホストとしたハイブリッドの合成
が盛んに研究されているが、有機ケイ素化合物であるポリシルセス
キオキサンもハイブリッドのホストとして用いることができるこ
とが知られている。ポリシルセスキオキサンは前駆体を制御す
ることにより側鎖や末端基のデザインが可能であることから多様
なハイブリッドを合成できる可能性がある点で無機ホストよりも
優れている。本研究でホストとして用いるラメラ構造を持つポリシ
ルセスキオキサンであるSiO1.5(CH2)3SO3H(以下LSQ-SO3H) 5)は層表
面に-SO3H 基を有しており、酸-塩基反応によりn-アルキルアミン
を層間にインターカレーションできることが今までの研究で分か
っている。
本研究ではLSQ-SO3H 層間に酸-塩基反応を駆動力としてポリエ
チレンイミン(以下PEI)をインターカレーションさせることを試み、
生成物のキャラクタリゼーションを行った。