抄録
近年,酸化タングステン(WO3)は可視光応答型光触媒として注目されている。本研究では,安価なW原料であるAPT(5(NH4)2O・12WO3・5H2O)がクエン酸等の錯体形成能力の高い有機化合物と広い組成範囲で高濃度の錯体溶液を作ることに着目し,化学組成・構造を変化させたタングステン(W)錯体について検討した結果,クエン酸等の錯化剤化合物とアンモニウムを含有するW錯体を合成し,熱分解することで20~80nmのWO3ナノ粒子が得られることを見出した。前駆体の化学組成が粒径に及ぼす影響および熱分解機構とトルエン気相分解による光触媒特性評価結果を報告する。