抄録
酸窒化物は、光触媒などの観点から非常に注目を集めている系であるが、酸素/窒素比の精密制御や電気伝導体としての機能性開拓は困難であった。本研究ではペロブスカイト型チタン酸窒化物LaTiO2Nを金属水素化物により還元し、選択的に酸素を取り除くことで酸素/窒素比を制御することを試みた。同時に酸化物イオン、水素化物イオン、窒化物イオンの三種の混合アニオン系が得られる可能性にも期待した。そこで、SrTiO3との固溶系LaxSr1-xTiO3-xNx (0 ≤ x ≤ 1)粉末をCaH2粉末と混合、真空封入したのち熱処理を施した。その結果、0 ≤ x ≤ 0.2の領域では格子定数変化の増加が観測されたことから、O2-/H-/N3-の三種混合アニオン系が得られたと考えられる。一方0.2 ≤ x ≤ 1の幅広い領域においては格子定数の変化はほぼ観測されなかった。