日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2012年年会講演予稿集
セッションID: 2B10
会議情報
パイロクロア型酸化物Eu2Ti2O7の低温還元反応
*吉井 龍太坂口 辰徳小林 洋治陰山 洋
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
金属ハイドライドを用いた低温還元反応は、従来法と比べ酸素欠損量を大幅に向上させることができることは、これまでペロブスカイト型酸化物を中心に示されてきた。パイロクロア型酸化物に対する研究例は、Blundredらによるものがある。この報告によると、RE2Ti2O7 の希土類サイトのイオン半径が小さい場合(RE = Yb, Lu)、パイロクロア構造を保ったままある程度の酸素を取除くことが可能であるが、イオン半径が大きい場合(RE = Sm, Eu)には、ペロブスカイト型構造RETiO3へと変化するといわれている。
最近の我々の酸水素化物BaTiO3-xHxの合成を受け、本研究では、Aサイトが希土類の場合にも酸水素化物が合成できるのではないかと予想した。具体的には、二価状態もとれるEuを含むパイロクロア型酸化物Eu2Ti2O7に対し、金属ハイドライドとともに真空中熱処理を施した。粉末X線回折パターンからは、ペロブスカイト型構造であることはすぐにわかったが、反応体の空気中でのTG測定の結果、重量増加が認められたことから、酸素欠損の存在が示唆された。このことはリートベルト構造解析からも裏付けられた。さらに、TG-MS測定を行なったところ、大量の水素の放出が観測された。したがって、酸水素化物EuTiO3-xHxが合成されたと結論した。
著者関連情報
©  日本セラミックス協会 2012
前の記事 次の記事
feedback
Top