チタン酸バリウムでは、Ti K吸収端とBa LIII吸収端のエネルギーがそれぞれ4.965 および5.249 keVと近く、XAFS法を用いて直接Ti周囲の局所構造を解析することが難しい。そこで本研究では、Baサイトに置換した(Ba,Ho) Ti O3と、Tiサイトに置換したBa (Ti, Ho) O3を作製し、HoをプローブとしてBaサイトおよびTiサイトにおける局所構造変化を調べた。その結果、Baサイトに置換した場合、温度上昇に伴いHo-O距離が単調に減少する傾向を示すのに対し、TiサイトではHo-O距離が増大することが分かった。