抄録
EPD法の積層体成形方法と強磁場を組み合わせることで配向制御積層構造の作製を行い、残留応力を導入することに成功している。本研究では、層厚と結晶方位を制御したアルミナを作製し、その積層体での亀裂進展過程を検討した。EPD法により強磁場中で成形する際に一定時間毎に電場と磁場のなす角を変化させてアルミナの配向方位を制御しながら積層体の作製を行った。0度-90度で積層した場合には、0度層で圧縮応力が、90度層で引張り応力が導入されて、層界面で亀裂が偏向することが確認された。亀裂が0度層から90度層に進入するときには層界面から離れるように偏向し、逆にの場合には層界面に近づくように偏向した。