抄録
一部の無機ELは直流で駆動することが知られており、一次・二次電池などのエネルギーストレージとの相性を考えた場合、電源変換することなく直接的に発光が可能という点で交流駆動よりも直流駆動の方が有利である。しかしながら、直流駆動型無機ELはこれまで研究・実用があまり進んでいなかった。そこで本研究では、発光層作製の容易さ、耐久性という利点がある酸化物を基本とした直流駆動型無機EL素子を作製した。作製した直流駆動型無機ELに対しEL試験を行ったところ、Tm-およびEu-ZnOのいずれの発光層からも、それぞれTm3+およびEu3+に特徴的なELが確認された。