抄録
環境調和に伴い、鉛が主原料のPZTから、非鉛系圧電体材料への代替が求められている。しかし、非鉛系の圧電特性はPZTより低いことから、特性を高めるための結晶配向技術が重要となっている。我々は、結晶異方性による微弱な磁気異方性を強磁場で引き出し結晶配向させる強磁場法を用いて、非鉛圧電体の特性向上に関する調査を行った。非鉛圧電体の中で発熱しにくく圧電特性の高い(Sr,Ca)2NaNb5O15材料に着目し、結晶配向させたバルクの圧電定数が無配向の約3倍まで向上し、共振用途に用いられるハードPZTと同等レベルにまで及ぶことを明らかにした。さらに積層体では、ハードPZTでは困難な15um以下の薄層で、配向積層化を実現するとともに、無配向の約3倍もの圧電定数を示すなど、配向薄層積層化による飛躍的な変位拡大を実証した。