抄録
Si(100)基板上に有機高分子膜を剥離層として作製し、ゾル-ゲル法によって厚さ0.72 ミクロンのITO膜を得た。このITO薄膜上にポリカーボネート(PC)板を載せ、近赤外集光加熱炉を用いて、Si(100)基板の発熱を利用してPC板表面の溶融によってPC板とITO膜を接着した。接着後にSi(100)基板を剥がすことによってITO薄膜をPC板上に転写した。近赤外集光加熱炉中での加熱時間を長くする、あるいは加熱温度を高くすると、転写面積は大きくなるが、PC板の変形を伴うことがわかった。PC板上に作製したITO薄膜が導電性をもつことが確認できた。