抄録
Sm2Fe17を窒化したSm2Fe17Nxは良好な一軸磁気異方性を示すことから、異方性ボンド磁石用として既に実用に供されている。しかし、600℃以上で分解するため、Sm2Co17やNd2Fe14Bのように焼結磁石とすることはできない。これに対し、Sm2Fe17に炭素を導入したSm2Fe17CxはN
に比べてSm2Fe17格子内に導入できるC量は少ないものの高温でも分解しない。本研究では、Sm2Fe17の炭化および窒化反応によりSm2Fe17CxおよびSm2Fe17CxNyを合成し、その高温での安定性を評価すると共に、C、N量と磁気特性との関係から、Nd磁石の代替材料としての可能性を検討
した。