抄録
本研究の目的はLSMO微粒子の表面をHApで被覆したハイブリッド微粒子の合成、ハイパーサーミア特性の測定にある。
LSMO微粒子は超音波噴霧熱分解法により1,000℃で合成した。この試料をボールミルで解砕後、CTAB界面活性剤を加えたH3PO4、Ca(NO3)2水溶液中に分散させて再度、500℃にて超音波噴霧熱分解させることによりLSMO-HApハイブリッド微粒子を合成した。
合成した微粒子のSEM写真から微粒子は真球状であり粒径は約500~1000nm程度であった。XRDパターンからLSMOとHApの複合物質となっており、LSMOとHApの存在比(mol比)は51:49であることが分かった。微粒子は約2.8 emu/gの飽和磁化を有しており、磁気輸送が可能であると期待される。