抄録
本研究では、電気泳動堆積(Electrophoretic deposition : EPD)法を用いて、固体酸化物燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell : SOFC)の電極層の作製を検討した。電解質表面には、導電性を付与させる目的で、導電性ポリマーであるPolypyrrole(Ppy)による表面コーティングを採用した。基板表面に所定の処理を施すことで、均一なPpy膜が得られていた。このことから、Ppyコーティングは被服対象である電解質基板の表面状態に依存することがわかった。さらに、GDC基板表面に均一なPpy膜が形成された試料を用いて、EPDによるLa2NiO4(LNO)層の作製を行った。その後、熱処理によって、Ppyを除去するとともに、GDC基板上にLNO層の焼付けを行うことで、LNO電極層を作製した。