抄録
微小な試験片体積での測定が可能な圧子圧入法(IF)は、小型構造用セラミックス製品の破壊特性試験手法として不可欠である。しかし、IF法は、国内ではJIS化されているものの、国外においては再現性に劣ることから標準的な試験方法とはみなされてこなかった。そこで、炭化ケイ素を供試材として、国内の13研究機関によるラウンドロビン試験を行ない、IF法による破壊靱性測定値の再現性を評価した。き裂長さの読み取り誤差を低減するために、対物レンズを40倍として、顕微鏡ステージの移動量からき裂先端間の距離を測定する手法では、良好な再現性を得ることが出来た。